MicrosoftのAIアシスタント「Copilot」は、2023年に「Bing Chat」から生まれ変わって以降、急速に進化し続け、新機能が次々と追加されています。2024年に入ってからの主な新機能や変更点を詳しく紹介します。
Microsoft Copilot:AIアシスタントの新機能と活用法
Copilotアプリの登場
2024年初頭にリリースされたCopilot専用モバイルアプリを使えば、場所を選ばずAIアシスタントを活用できます。サインインしなくても利用可能ですが、Microsoftアカウントにサインインすると、質問回数制限が緩和されるなど、より多くの機能が使えるようになります。
個人向けCopilot for Microsoft 365
Copilotの大きな進化は、個人ユーザー向けにCopilot for Microsoft 365が提供されるようになったことです。月額20ドルのプランで、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、OutlookなどのOfficeアプリケーションでCopilotを利用できるようになりました。
OutlookでのCopilot機能
従来、OutlookでCopilotを使うにはウェブアプリを開く必要がありましたが、2024年5月からはOutlookアプリで直接Copilotが利用可能になりました。メールの下書きのコーチングや、トーンの変更(ニュートラル、カジュアル、フォーマル)などが可能です。
ファイル参照機能
プロンプトに「/」を入力することで、デバイスやSharePoint、OneDriveに保存されているファイルを参照できるようになりました。これにより、Word文書の要約や、PowerPointプレゼンの内容をプロンプトに組み込むことが簡単になります。
Officeアプリケーションとの連携機能
Word
- 特定の部分をリライトする「Copilotを使って書き換え」機能。
- 選択したテキストを要約して共有。
- 文字列を表に変換し、以前使用した表フォーマットで新しい表を作成。
- 新しい文書作成時に、秘密度ラベルが設定された文書を参照すると秘密であることが表示されます。
Excel
- データを図表に自動変換。
- フォローアップの質問や、前の回答についての詳細説明を要求可能。
- 複数の数列式を一度に生成。
- タスク中の問題の原因を突き止める機能。
OneNote
- レコーディングや文字起こしから作成したノートを要約・並べ替え。
- ToDoリストの作成。
- 組織内の情報を検索し、文脈を追加。
- ノートの整理機能。
Teams
- 会議中に議事録を自動作成。
- チャット内でCopilotにすばやく指示を与えるオプションが追加。
- AIが使用されていることを示すアラートが表示されます。
利用プラン
Copilot無料版
基本的な機能を無料で利用可能です。テキスト、音声、画像機能を使用したチャットや、ドキュメントやWebページの要約、Designerでのイメージ作成が含まれます。
Copilot Pro
月額3,200円で、個人向けに提供されるプランです。無料版のすべての機能に加え、ピークタイムでも迅速な応答、Microsoft 365アプリでのCopilotの使用、より迅速なAI画像作成が含まれます。
Copilot for Microsoft 365
月額4,497円(年間サブスクリプションの場合)で、ビジネス向けに提供されるプランです。Microsoft 365のWord、Excel、PowerPoint、OneNote、OutlookなどでCopilotを利用可能。企業向けデータ保護、Microsoft Graphグラウンディング、Microsoft Copilot Studioを通じたカスタマイズと拡張性が含まれます。
Copilotの強みと展望
Copilotは、Officeアプリケーションとの高度な連携により、ユーザーの生産性と創造性を飛躍的に向上させます。さらに、AIの進化によりプロンプト自動補完機能が強化され、ユーザーがプロンプトを入力し始めると、Copilotが意図を推測して適切な提案を行います。これにより、作業がさらに効率的になり、時間を節約することができます。
まとめ
Microsoft Copilotは、個人およびビジネスユーザーにとって強力なAIアシスタントとして、さまざまなタスクを支援し、生産性と創造性を向上させるための多彩な機能を提供しています。これからのAI時代において、Copilotはますます重要な役割を果たすでしょう。